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日恭寺


康夫が生まれると
島子は半狂乱で宗教団体を訪ね歩いた

そして長崎家の菩提寺、身延山日蓮宗日恭寺で祈祷が行われることになった。
上人は、霊感に敏感な女性を連れてくるように言った。
利三郎の妹くみが霊感に敏感な50歳くらいの女性をつれて寺に来た。

読経が始まると霊感に敏感な女性は、突然は吠え始めた。
上人が「お前は誰だ」というと、
女性は「俺は赤犬だ」と言う。
上人が
「赤犬ごときがなぜ長崎家に煩いをする。
聞いてやるから、言うてみい」と言うと、
「俺は、長崎家の者に子供を5匹取られた、仕返しをする、俺も5人とる」と言う。
しばらくして上人が
「どうすれば許すか」
と言うと赤犬は、
「俺の子供を懇ろに弔ってくれ」と言う。
上人が、
「わかった、懇ろに伴うので、もう悪ごとをするな、約束するか」
と言うと、赤犬は
「約束する」と言うと、
女性は、その場でぐったりと倒れこんでしまった。
上人が、構わずに読経を続けると、
女は、気を取り戻して起き上がり、
「どうかしましたか」と言う。
くみと島子と事情を話そうとすると上人が、
「言うな」
「このことは消して誰のも言うな」と言う